ぶらり ひとり 旅物語。日本縦断自転車旅行。

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コラム|日本縦断自転車旅行

コラム

旅のスタイル

Kさん。無銭旅行。食糧はコンビニ弁当の残り。服・自転車・小道具に至るまで、全て拾って集めたという強者。豊かさへのアンチテーゼ?でも決して余計な主張はせず、静かに「旅」を続ける。
Sさん。ママチャリ日本一周。5年半で6周目。一体、そのパワーはどこから来るのか。ついて行くのがやっとのスピードで走行する。いろんな人に話しかける、気さくな人。
対照的な二人だが、両方とも50歳を超えている。学生なりの、社会人なりの、無職なりの旅。千差万別で面白い。

コンピューターおばあちゃん

完敗だった。
前方をチャリで行く1人のおばあちゃん。いつもなら少しずつ距離が縮まるはずだが…?なぜかそのおばあちゃん、漕ぎ足も軽やかで、一向に近づけない。スピードメーターを見ても、そこそこ速度は出ている。何となくむきになって追いかけるが、やはり追いつけない。一体何者なのか?
よーく見てみると、これが噂の”電動自転車”か!サドルの下に箱がある。うーん、すげえ。
結局、次の信号であっさり置いていかれてしまったのだった。

なぜだろう。
自転車で旅をしていると、やたらと犬に吠えられるのだ。前を通るたびに吠えられるのだ。一度なんか、追いかけられたのだ。…臭いのか?いや、そんな事はないと思うのだが。
ところがどうも、他のチャリダーもそうらしい。車やバイクには見向きもしないのに、自転車が通ると猛然と吠える。
スピードの違いか?徒歩だとどうなんだ?謎は深まるばかり…。

チャリダーの強敵

チャリダーにとって最も手強いものを三つ挙げるとすれば、何だろう。
雨?は、実はそんなに気にならない。もちろん暖かい中での話です。火照った体にちょうど良いくらい、というと少し強がりだけれど。
自分的には、風・峠・そしてトンネルを挙げる。
向かい風・横風の憎らしいこと。なぜ逆向きに吹いてくれないんだーと、誰に文句を言ってもしょうがなく。追い風と向かい風では、本当にスピードも労力も、面白いように違うんです。
峠も悲惨。何せ、チャリと荷物で、総重量は40kgを超えています。歩いて登った方が楽なんじゃ?と思うこともしばしば。ただ、登りには下りがあることだけが、唯一の救いかな。
トンネルは無条件に恐ろしい。暗く、うるさく、排気ガス臭く…。せめて路肩をつけてくれー。微妙に狭い歩道も困りものです。
人によってはダートや対向車、昆虫などを挙げるかもしれない。どれも手強い!

ピースサイン

道を走っていて、向こうから来るチャリダーやライダーを見ると、右手がうずく。絶妙のタイミングでピースサインを出す為である。別に写真を撮ってもらう訳ではなく、これこそが旅人同士の挨拶なのだ。
お互いに敬意を表し、また旅の安全を願う大人のサイン。これを見れば疲れた足にも再び活力が湧いてくるというもの。
サインにはピースだけではなく、ガッツポーズやバイバイ、ダァーなど、いろんなバリエーションがあって楽しい。これを見たら、恥ずかしがらずに必ず返そう!

車種と音の関係

基本的に道の左側を走るチャリダーにとって、自分の右後方から来る自動車は気になる存在。その内、エンジンやタイヤの音で、車の大体の大きさや種類が予想出来るようになってくる。
特に気になるのがバス・トラック。甲高い轟音や独特のエアブレーキの音は、比較的分かりやすく、巻き込まれないように身構える。
後ろから来る車が軽自動車か、普通車か。そんな事を予想しながら、今日ものんびり街道を行く。

セイコーマート

北海道を旅するチャリダーにとって心強い味方が、セイコーマートである。一見コンビニなのだが、野菜も果物も売っている。「こんな所にまで!」という、のどかな立地にもある。疲れた時にセイコーマートの看板が見えると、心が和むものだ。
そして何より、値段が安い!500mlのペットボトル入り飲料が、88円!お菓子類も、平気で10円・20円引き。下手なスーパーじゃ敵わない、我らがセイコーマート、略してセイコマ。
チャリダーはセイコマを見ると、何故か止まって立ち寄ってしまう。不思議な魅力があるのだ。

旅へ出た理由

青年海外協力隊員としての任期を終え、帰国して早一ヶ月。”日本を巡る旅に出る”という目標があった為、ダラダラせずに過ごせたと思う。
なぜ国内の旅なのか。理由はいくつかある。ケニア暮らしの中で、日本をもっと知りたくなった事。実家での生活にすぐに順応するのが惜しかった事。働いている同期への対抗心。でも一番大きなものは、単なる好奇心。憧れの北海道へ、そして日本海へ!
自転車を選んだのは、一番楽しそうだったから。その選択は間違ってなかったと思う。